社員のデジタル一眼による撮影技術向上を目指し、『第12回 SAEDA 社内フォトコンテスト』を開催しました。
◆総評
皆さんが積極的に社内フォトコンテストに参加されている熱を感じました。カメラやレンズを単に売るだけでなく、お客様が撮られた写真を見て、的確なアドバイスが出来ればより密な関係が出来、将来的には拡販に、そして業績アップに繋がっていくと思います。
その為には皆さん個人個人が、撮影をしていないと説得力がありません。
作品を拝見すると、いろいろ工夫されたり、カメラの最近の機能や特徴を使った作品も見られましたが、もっと被写体を選んだり、撮影の時間帯を変えたり、光や天候を見極めると、いい作品になったものが沢山ありました。
選ばれた作品は私の好み等も入ってしまいます。選者が変わると選ばれる作品も変わるくらい、評価や順位付けは流動的なものですので、選ばれなかったといってがっかりしないで、今後も撮影を続けていってください。
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金賞 「蜘蛛の巣 」
この場所、この条件で作品を作った発想がいいと思います。タイトルの蜘蛛の巣に引っ掛かったような子供たちがバランス良く切り取られています。顔をのぞかせた太陽も何か象徴的で申し分ありません。カラーでなくあえてモノクロにして色を抑えて、超広角レンズで広く捉え、シルエットにしたことで、線の面白さが強調されました。秀作だと思います。
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銀賞 「 願い」
デジタルの大きな特徴である、ISO感度を広く選べる点を上手に使った1枚です。ISO2000での撮影は的確ですし、使われた50mmのレンズの素直なボケ具合が、非常にきれいに表現されています。レンズの個性を知っていないと出来なかった作品だと思います。露出も的確で、静かな画面の中に「平和」への強いメッセージが伝わります。
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銀賞 「毒ガス島の現在」
古く朽ちかけている黒っぽい建物と、その前で必死に生きている、白くかわいいウサギの組み合わせがいいですね。引きのない場所にもかかわらず、超広角レンズの遠近感の誇張という特徴をいかしつつ、低い位置から撮影したテクニックも目に引きます。いろいろなことを想像させる、メッセージ性の高い1枚です。
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銅賞 「こんなに成長しました。5才」
たぶん身内の記念写真でしょうが、いろいろ考えながら撮られたようで、作品としての完成度が高いと思います。望遠系のボケの効果を生かすべく、開放気味にした絞りの設定、顔に光の当たらないような場所に立たせたセッティング、やや暗くなる顔の露出を考えた露出補正などです。写真の原点は記録ですが、作品に変身した1枚です。
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銅賞 「 大輪」
花火の作品は何点か出されていましたが、撮影場所の選定と花火の綺麗さ、切り取りが、他の作品より秀でていました。海面に映り込んだ美しい色合いと、まさに大輪に炸裂した花火の組み合わせ、街の灯りの入れ方などがとても良かった思います。花火は予想がつきませんので、何枚か撮るしかありません。出かけた積極性が作品に出ています。
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銅賞 「 雫」
花の写真は綺麗ですから、皆さんカメラを向けやすい被写体ですが、それだけだと花の紹介写真になりがちです。何か一工夫があると、撮った方の個性が入り作品になると思います。広角レンズで花に思い切り近づいた広角接写がいいですし、背景に玉ボケが、雰囲気描写と画面の奥行き感を表現してくれました。花を見つめる優しい視線を感じます。