社員のデジタル一眼による撮影技術向上を目指し、第10回 SAEDA 社内フォトコンテスト』を開催しました。
◆総評
約200点近い応募作品の中から上位入賞作品を選ばせて頂きました。前回に比べレベルアップもされていますね。一例が旅行のついでに撮ってきたから応募した的な写真が減り、撮影のついでに旅行に行った様な撮影を目的とした写真が多く見受けられました。なんとも頼もしい限りです。
- ◆選考で配慮した点
- 1.手振れ・カメラブレ・ピンぼけは無審査
- 2.作者の意図は明確か
- 3.写真は引き算した後の足し算が上位入賞のコツ
この「写真は引き算」は有名な言葉ですね。不要なものを取り除いて、必要なものだけで画面構成をし主題を引き立たせる。の意味で使われますが、それだけでは上位入賞は難しいです。
引き算した上で、あえて主題を強調する何かを付加して価値観を高める。今回これができていたので入賞した作品があります。また、タイトルとピント位置の不一致で入賞を逃した作品もありました。タイトルも入賞の要素になります。
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金賞 「緊張」
選考当初から目を引いた作品です。全体が薄青緑色でクールな色彩に統一された写真。ふわふわドームから飛び上がり明るくはしゃいで可愛い笑顔のハズの少女が独り空中に静止した状態で口を真一文字にキリリと結び厳しい表情でこちらを凝視している。
トーン・シャッターのタイミング、現実と非現実とのギャップがこの作品の魅力です。見る側も緊張感が強いられるような金賞にふさわしい作品です。 -
銀賞 「 気球に乗って」
紙風船を気球に例えたところが流石です。全体を斜めの構図で構成し等間隔でリズム感もありパステルトーンで仕上げた点が優れています。多重露光をされた点を評価しました。重なり具合、場所も良いです。これからも色々な機能を活用した作品を送り出して下さい。
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銀賞 「季節外れの鯉のぼり」
青空があるとどうしても入れたくなるのが人情ですね。それをぐっと我慢して池を画面の8割近く入れて水鏡の様に映り込みとして仕上げた点が優れています。左下の太陽、鯉が身体をひねらせながら青空に上って行く姿を鯉のぼりに例えた点も良かったです。
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銅賞 「日本の思い出」
3人のステキな笑顔に目が留まったものの「あれ?」と違和感を感じました。タイトルを見て偶然そこに居合わせた外人観光客との記念写真だったと分かりました。子供たちの笑顔にはにかみと戸惑いがある訳です。これがこの作品の魅力であり、スナップ写真の醍醐味ですね。
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銅賞 「 色町」
道後温泉本館ですね。屋上で白鷲が輝き、赤い障子やカラフルな影絵の投影を縦位置にして高さを上手に表現していますね。微妙な斜め感がもったいなかったです。これからもこの視点、大切にしてください。
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銅賞 「 微妙な距離」
燦々と降り注ぐ夏の暑い日差し、群生するひまわり畑での1枚。逆光+ややハイキーな仕上げで夏のむっとするような暑さが伝わってきます。ひまわり畑を元気にはしゃぎまわって疲れてしまった?、兄弟げんか?、色々なことが思い浮かびます。クスリと笑える微笑ましさが伝わってきました。